【奥秩父】遊び要素満載のアクティブマウンテン、乾徳山

岩場、鎖場、スリリング
(2013年の過去記事です)

今回は山梨の誇る鎖場の名峰、乾徳山へ。

標高差は1200m、コースタイムも往復7時間と、なかなか歩きごたえのある山です。
途中には幾つかの鎖場があり、山頂へ登る最後の鎖は垂直の壁。
鎖場とやらが初めてのわたしに果たして越えられるんだろうか.....
少しの不安を抱えつつ、いざ行かん!


AM7:30、ちょっと早めに塩山に到着したわたし達。
8:30発のバスを待ちつつ、他のメンバーの到着を待ちます。
やっぱり11月近くになると、こっちの朝は冷えるなぁ。
まだお店は開いていないから避難もできないし、日陰は寒いし.....日向を探してジッと耐えます。

メンバーも揃ってバスに乗車です。
駅で見かけたハイカーさん達は大体が7:30頃タクシーで登山口へと出発していました。
8:30発のバスだと登山口に到着するのは9:00頃。
帰りのバスの最終便が16:08なので、コースタイム7時間の乾徳山はバスアクセスだと最終便に間に合うかギリギリになってしまうからだと思います。
このバスに乗ってる皆さんはほぼ西沢渓谷へハイキングに行く方でした。

山梨交通 窪平・西沢渓谷線バス時刻表


台風の翌日とあって、雲1つない青空!
乾徳山登山口バス停近くの乾徳公園の水車小屋も良い感じ。
里山だね...のどかだなぁ。
ここにチップ制のトイレがありました。

バス停からは林道歩き。
舗装された道をのんびり歩きながら、足慣らしのウォーミングアップです。

ぽかぽか...あったかい...登っているとむしろ暑い。
汗がダクダク流れています。
でも気温は低いから息はまっしろで、体から湯気が出る〜!
樹林帯を登ります。
ここから扇平まではひたすら登りが続きます。
前日までの雨で湿った土が、靴底について重たくなって辛いよぉ〜

ひとつ目の水場、銀晶水。
なんとなーく、水が流れているけれど...これは飲めないなぁ...

かわいいキノコを発見しました。
こういうのを見ると、黙々と登るのも頑張れます!

標高を上げると少しずつ樹々が色付き始めました。
前日の台風で葉っぱ結構落ちてしまっていますが、足元もカラフルになっていて良い感じです。

ふたつ目の水場、錦晶水。
水は豊富だけど大雨の影響で少し濁っていて飲めないかなぁ...
コップも置いてあるので普段は飲めると思います。

行動食を入れている容器が、まさかのプロテインシェイカー。
ナッツとドライフルーツをお好みでミックスするのがお気に入りです。

錦晶水まで登って来てしまえば、ここから少しのあいだ平坦なハイキングロード。
足が一気に軽くなります。笑
ここはどんぐりがたくさん落ちていました。

秋の道、散策気分ですごく気持ちいい。
気温も12度ほどで樹林帯はさわやかで快適です。
黄色く色付いた樹々が美しくて、隙間から見える青空と綺麗なコントラスト。

開けた所で、乾徳山がお目見えです。
山頂は岩だと聞いていたので、紅葉は期待していなかったのですが、思いのほか色があって嬉しかったです。
ピークも見えてあそこまで登るんだなーって思うと、テンションがぐんぐん上がって来ました!

このまま直進して、月見岩を目指します。
色々と分岐があるので、ちょっとあそこも寄って行こうかな...なんて考えが頭をかすめます。笑
でも今日は塩山行きの最終バスが出る16時には戻らねばならないので、がまんガマン!

真っ赤だなー 真っ赤だなー ふふーふふふふふふっふふふーん♪
もみじの葉っぱも真っ赤だなー♪
(歌詞がうろ覚え。笑)

苔ともみじのコントラスト、素敵。

なんだか古い落とし物。
きっと買ったら高い...はず。

さて、また少し登ります。
でも青空が見えるのでとても気持ちが良いです!!
ススキもたくさん、さわさわさわ。

月見岩に到着しました。
登っちゃうよね〜これは!
ここで小休憩するのがオススメです。
見晴らしが良いし、富士山も正面に見えてすごく良い場所です。

月見岩の上から。
富士山のシルエットを正面に、秋色満載です!!
紅葉も残ってるし、ピカピカの快晴だし、気温も快適だし。
幸せだなぁ〜♡

後ろには乾徳山が控えています。
草原があったり、岩場がガッツリあったり....
渋い見た目のくせに遊び要素がいっぱい詰まっています!

月見岩に登って、ひととおり楽しみむメンバーのみなさん。

何度も何度も振り返りたくなるくらい、良い景色!

青く霞む山や街の景色、モコモコと赤黄に染まる樹々。
秋って良いなぁ。

ずーっとここでのんびりしていたい気もするけど、頑張って登らなきゃ。
ここからもっと急登になり鎖も出てきて一気に高度を稼ぎます!

徐々に石がゴロゴロと。

ゴロゴロ、ゴロゴロ。

石がドンドン大きくなって岩になってきたー!
1歩1歩が、大きくなっちゃうから太ももに乳酸が溜まります。
ふぅふぅはぁはぁ、はひーっ
でもこういう感じの方が夢中になれて好きです。

そしてたどり着いた、“ひげ剃り岩”
これは.....この間を通って向こう側を見たくなるのが心情。
ザックを置いてレッツゴー!

振り返って見ると、わ!みんなついて来た〜
ね、やっぱり見てみたいもんねぇ。

先は断崖絶壁なので行き過ぎないように!
なんだか隠れビューポイントを見つけた気分!!
すっごい楽しい〜!!

でも上の写真を見ての通り、1人とおるのが精一杯の狭さ。

わたしの後には3人ついて来ている...
ビューポイントの先頭に行かせてあげたいけど、後にみんながいるから詰まっちゃって変わってあげれない!笑
そこで.........

この岩と岩に挟まった状態で、スパイダーのように上にあがり、その下を次の人にくぐってもらって順番交換することに!笑
そしてそのまま岩の上に登るという、まさかのプチクライミング講習!!

わたしは3分の2まで登ったものの、登りきったあと下りれるのか不安になって途中で諦め...

岩に挟まったまま、わたわたわたわたしてました。笑

でも結局は、登っても全然大丈夫だったので上まで行きました。
(隙間の間を登っても良いし、ひげ剃り岩の右側からも登れます。)
これは、ひげ剃り岩の隙間のてっぺんです!

ここはクライマーさんの練習場のようでピンがいたるところにありました。

断崖絶壁の所にも!!!!!
考えただけで....おしりがきゅってなる。笑

ここからは素敵な景色がパノラマ、まるでジオラマを見ているみたい!
反対側には奥秩父縦走路がどどどどーんと見えます。

さて、ここからは岩登り続き!
手前の黄色の師匠は、日頃クライミングしてるためプチバリエーションルート。
わたしたちはもちろん通常ルートで。笑

このね、あんまり個々が主張しない密集している山々の稜線が好き。
山々していてすごく好き。
独立峰みたいな、個性のある山ももちろんかっこいいんだけど、渋くて地味な感じが好き。

鎖場も出て来ました。
両手で鎖をにぎりたいんだけど、そうすると体がぶれちゃうので片手は岩をホールドします。
今日は師匠がいるからとってもお勉強になります。
(スパルタだけど)

垂直と、巻ける鎖と選べるポイント。
知らないうちに垂直の方を登ってて、ちょっと苦戦しました。笑
足場に足が届かなくて、ヒヤヒヤしました。

途中で見つけた、手のひらより大きいベニテングダケ。
大菩薩嶺の丸川荘のお父さん作のフクロウをちょこんとのせてみた。

あと、もうひとふんばり!
ピークをしっかり捉えました。
あとはメインディッシュ、20mの垂直岩場を登るだけ。

「あ、ちょっとこの岩場無理!」
ってなったら迂回路があるのでご安心を。
でもここまで来たら、大概の人は登りたくなっちゃうよねぇ。

下から見るとこんな感じ。
鎖は固定されてないので左右にブレます。
なるべく荷物は少なくして、ピストンの人はザックをデポしていけば良いかもしれません。

鎖は1人1本ずつなので、前のメンバーが登りきるのをじっと見守ります。
写真のピンクのサワさんのところからは鎖使わなくても登れるので、わたし登りはじめています。

登り始めてしまえば足場は見つけやすく、見た目ほど恐怖感はありませんでした。
鎖が左右に揺れて、体がブレてしまうとギャッてなりますが手を離さなければ大丈夫。笑
そして山頂に到着です!
360度の大パノラマの絶景が広がっています。
大好きな南アルプスも雲の間から姿を見せてくれていました!

山頂はこんな感じで岩がゴツゴツして狭いです。

山に映る、雲の影が好きだなぁ。
この写真には写っていないけど、金峰山の五丈岩のユニークな形がくっきり見えて面白かった。
いつか金峰山も行ってみたいなぁ。

奥の岩場でクライマーさんがクライミング中!
見てるだけで怖くなっちゃうー

ちょっと休んで、下山開始。
登りの途中のひげ剃り岩で、40分近く楽しんじゃったので急がないと!笑

でもあまりにもこの鎖場が面白かったので、せっかくなのでここから下る事に。
やっぱり岩は下りる方が怖いよぉ!
足場が見えにくいから、不安感が大きくなる。

母は「足が!足が届かない〜!」と叫んでいて、それを見て笑っちゃいけないのに大爆笑してしまうダメな娘。
だって届かないと言っているけど、あと3cmくらいなんだもん。
見えてないって怖いねぇ。笑

急ぎなので、走れる所は走って下山です。
紅葉の絨毯が綺麗だなぁ。

帰りに目の前に広がった絶景。
この感じが大好きなのです、ものすごく大好きなのです。
山の影、山のグラデーション、自然って驚く景色がいっぱいだ!

すこし陽が落ちてきて、よりコントラストがくっきり。
それにススキがキラキラ輝いていて登りの時よりも綺麗に見えました。

そして月見岩まであっと言う間に到着です。
シンプルにピストンの予定でしたが、ちょっと道を変えて、乾徳山を満喫しきろうって事で道満尾根で下山する事にしました。
だけどこっちのコースタイムの方が長いぞ!
ここは尾根ダッシュで巻かなければ!!!

ススキが綺麗。

走ってるから写真がブレブレ。笑

師匠について走る走る!
フラットなので気持ち良いぞ〜
この後はたまーに急な下りになったり、登り返しが少しあったりしました。
とにかく最終バスに間に合わないとなのでトレラントレラン!!

「初心者を走らせるなんて何て事!」と、母が後ろでブーブー言っていますが、頑張ってもらわねば。笑
安全第一で危なくないところだけ、ほら、頑張って〜!

そして走ったまま車道に出て。

獣除けゲートを通って、今日のやまのぼりは終了です。
(鍵の開け方に苦戦したのは内緒)

バス停までの道に、民宿の方が設置してくれた立派な水飲み場がありました。
走って喉がカラカラなわたし達はゴクゴク!
冷たくて美味しくて、生き返った〜!

人懐こくて可愛いわんちゃん。
トレランしたおかげで、わんちゃんと遊ぶ時間があるくらいには余裕でバス停まで戻れました。
乾徳公園でトイレをお借りして、ホッとひと息。
無事に最終バスに乗り込む事が出来ました。

途中の“仲沢バス停”で降りると、塩山温泉郷がすぐですよ。
宏池荘で温泉に入ってさっぱりー!!
ここは民宿もやってますが、大衆浴場もやっています。(入浴400円)
ここのお湯は、無色でぬるっとつるっとしております。
(宏池荘ホームページ)

だけど、ドライヤーがなかった。

腰近くまであるわたしの長い髪は乾かない〜
せっかく温泉に入ったのに、帰りは濡れた髪が風で冷やされて寒かった。笑
女性の方はお気をつけて!

まだ6時なんだけど、すでに真っ暗です。

駅前のお店で、ほうとうと馬モツ煮を食べて大満足。
お腹の中からポカポカ温まって...ふぁぁぁ...眠たい。

今日は色々と凝縮されたやまのぼりができて、すごく楽しかったなぁ。
紅葉も、ススキの原っぱも、岩登りも、鎖場も。
ジオラマのように綺麗に連なって重なる山の景色も。
遊びの要素も、見どころも満載の、とても楽しい山なのでありました。



●コースタイム
乾徳山登山口バス停(9:30)→錦晶水(10:50)→月見岩(11:30)→ひげ剃り岩(12:10〜12:50)→乾徳山(13:15〜13:30)→月見岩(14:15)→道満尾根にて乾徳山登山口バス停(15:50)

計6時間20分(休憩60分含む)

●アクセス
往路
塩山駅→バス(山梨交通バス窪平・西沢渓谷線)→乾徳山登山口バス停

復路
(上記の逆ルート)


コメント

  1. なんか懐かしい気がする٩( ᐛ )و母ちゃんずいぶんたくさん歩いたなな

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